Keycloak(キークローク)
公開日: |更新日:
社内で使うSaaSやクラウドサービスが増えるほど、ID・パスワードの管理は煩雑になりがち。無償で導入できるシングルサインオン(SSO)のオープンソースソフトウェアの1つが「Keycloak(キークローク)」です。もともとはRed Hatが開発を主導し、2023年からはCNCF(Cloud Native Computing Foundation)のIncubatingプロジェクトとして運営が続けられています。このページでは、Keycloakの特徴や対応する認証方式、料金、商用版「Red Hat build of Keycloak」との違いまでまとめました。
Keycloak製品のポイント

引用元:Keycloak公式サイト(https://www.keycloak.org/)
- オープンソースで無償利用が可能
- SAML 2.0・OAuth 2.0・OpenID Connectに幅広く対応
- 多要素認証やパスキー(WebAuthn)など最新の認証方式も標準搭載
- 数多くのアプリ・クラウドサービスと連携が可能
- 商用サポートが必要な場合は「Red Hat build of Keycloak」を選択できる
\SSOを検討するならこの4製品/
対応アプリの多いシングルサインオン製品の
比較表をチェック
Keycloak製品のココがスゴイ
主要な業務アプリ・クラウドサービスと幅広く連携
Keycloakの大きな魅力の1つが、対応アプリ・サービスの多さ。標準的な認証プロトコル(SAML 2.0、OAuth 2.0、OpenID Connect)に対応しているため、社内システムから外部SaaSまで多様なサービスとの連携が実現できます。連携可能なサービスの一例は以下の通りです。
- Microsoft 365
- Google Workspace
- Slack
- Salesforce
- AWSマネジメントコンソール
- GitHub
- LINE WORKS
- Nextcloud
- Redmine
上記のほかにも、OpenID ConnectやSAMLに対応する社内アプリや業務システムであれば柔軟に接続可能。認証方式ごとに個別対応する必要がなく、Keycloakを認証基盤として統一することで、運用担当の負担軽減にもつながります。
多要素認証やパスキー認証にも対応
Keycloakは、パスワード認証だけでなく、多要素認証(MFA)やパスキー(WebAuthn)、ソーシャルログインなど幅広い認証方式を標準機能として利用可能です。フィッシング耐性の高いパスキー認証をそのまま使えるため、パスワードレス化への移行もスムーズ。Active DirectoryやLDAPと連携させれば、既存のユーザー情報を活かした認証基盤も構築できます。GoogleやGitHub、LINE等のソーシャルログインにも標準対応しているので、社外向けアプリの認証基盤としても選択肢に入るでしょう。
レルム単位で柔軟に管理できる
Keycloakには、認証やセキュリティのポリシーをまとめて管理できる「レルム(Realm)」という考え方があります。1つのKeycloakサーバー内に複数のレルムを作成できるため、部門ごとに管理者を分けたり、社内向けとパートナー向けで認証ポリシーを切り替えたりといった運用も柔軟。ユーザーがセルフサービスでプロフィール変更やパスワードリセットを行える機能も備わっており、管理者側の運用負荷も軽減できます。
商用サポートが必要なら「Red Hat build of Keycloak」を選択可能
オープンソース版のKeycloakは無償で使える一方、本番運用ではベンダーサポートを求めたいケースもあるでしょう。そうしたニーズに応えるのが、Red Hatが提供する商用版「Red Hat build of Keycloak(RHBK)」。Red Hatサポートエンジニアによる商用サポートに加え、セキュリティパッチや累積パッチも定期的に提供されます。ただし利用にはRed Hat RuntimesまたはRed Hat OpenShift Container Platformのサブスクリプション契約が前提となる点は、あらかじめ押さえておきましょう。
Keycloak製品の費用・サービス料金
オープンソース版は無償で利用できる
- ソフトウェア自体は無料
- ライセンス:Apache License 2.0
KeycloakはApache License 2.0で公開されているオープンソースソフトウェア。ダウンロードして自社サーバーにデプロイすれば、ライセンス費用ゼロで運用できます。ただし、サーバー構築や運用にかかるインフラ費・人件費までゼロになるわけではありません。長期運用を前提とするなら、体制まで含めたトータルコストで検討したいところです。
商用サポート付きの「Red Hat build of Keycloak」
- Red Hatによる公式サポート付き
- 利用にはRed Hat Runtimes/Red Hat OpenShift Container Platformのサブスクリプション契約が必要
公式のベンダーサポートを求める場合は、商用版「Red Hat build of Keycloak」を選択します。単体では販売されておらず、Red Hat RuntimesまたはRed Hat OpenShift Container Platformの契約とセットで利用する形。具体的な料金は要件や規模によって変わるため、Red Hat社または販売パートナーへ直接お問い合わせください。
※Keycloakを活用したSSO支援サービスは、国内SIer(NRI OpenStandia等)も提供しており、導入・運用支援を含めた形での契約も選択肢の1つです。
Keycloak製品の導入事例
Keycloakはオープンソース製品という性質上、社名を出した国内向けの導入事例は多くありません。ただしCNCFのIncubatingプロジェクトとして採用は着実に広がっており、グローバルでは金融機関・通信キャリア・大手SaaS事業者・政府機関など、幅広い業種で採用実績が報告されています。
参照元:CNCF公式サイト(https://www.cncf.io/projects/keycloak/)
国内でも、NRI OpenStandia(野村総合研究所)等のSIerによる導入支援サービス経由での活用が広がっており、技術ブログや勉強会イベントで実際の運用ノウハウを発信する企業も増えてきました。
参照元:NRI OpenStandia Keycloak紹介ページ(https://openstandia.jp/oss_info/keycloak/)
Keycloak製品を導入した企業の口コミ評判
Keycloakを導入した企業の口コミ評判は見当たりませんでした。
Keycloakの仕様・動作環境
| 実装方式 | OpenID Connect 1.0、OAuth 2.0、SAML 2.0 |
|---|---|
| 提供認証方式 | パスワード認証、多要素認証(TOTP/HOTP)、パスキー(WebAuthn)、ソーシャルログイン(Google/GitHub/LINE等)、Active Directory/LDAP連携、クロスドメイン・シングルサインオン |
| サポート体制 | Keycloak本体はオープンソースソフトウェアのため、公式のベンダーサポートはありません。商用サポートが必要な場合は、Red Hat社の商用版「Red Hat build of Keycloak」を利用するか、国内SIer各社が提供するKeycloak支援サービスを活用する形が一般的です。 |
会社概要
- 開発元(社名):Red Hat, Inc.(2023年よりCNCFのIncubatingプロジェクト)
- 製品名:Keycloak
- 商用版:Red Hat build of Keycloak(Red Hat社提供)
無料トライアル×5,000種以上のアプリ・サービスに対応
シングルサインオン(SSO)
製品で比較
2024年4月19日時点でITreviewで「シングルサインオン」を扱っていると掲載されており、製品の公式HPが確認できた35社の中から、それぞれ「オンプレでスモールスタートでき、既存環境の変更をせずに使用できる唯一の企業」「今回調査を行ったクラウドシステムの中で、自社システムの導入社数実績が最も多かった企業(※編集チーム調べ)」「無料プランがあり、既存環境の変更をせずに使用できる唯一の企業」をそれぞれ選出。対応アプリ数と導入・サポート、費用で比較しました。
※横スクロールします。
|
情報を外に出したくない セキュリティ重視の企業なら AccessMatrix
|
全世界に支社がある グローバル企業なら Okta |
トライアルから始めたい スタートアップ・ 中小企業なら トラスト・ログイン |
|
| 対応アプリ・ サービス |
全てのアプリ
デスクトップアプリ webアプリ(saml対応) webアプリ(saml非対応)
|
7,000種以上
デスクトップアプリ webアプリ(saml対応) webアプリ(saml非対応)
|
5,000種以上
デスクトップアプリ webアプリ(saml対応) webアプリ(saml非対応)
|
|---|---|---|---|
| 導入・ サポート |
|
|
|
| 料金 |
380円/ユーザー/月額
|
要問合せ
一般的な利用例は、月額2ドル~
|
330円/ID/月額
|
| おすすめの業界 |
|
|
|
※選定条件:2024年4月19日時点でITreviewで「シングルサインオン」を扱っていると掲載されており、製品の公式HPが確認できた35社の中で.、下記の条件に当てはまるものをピックアップ。
・AccessMatrix USO
オンプレでスモールスタートでき、既存環境の変更をせずに使用できる唯一の企業
・Okta
今回調査を行った会社の中で、シングルサインオンを含む自社提供サービスを導入している会社の数が18,000社とNo.1
・GMOトラスト・ログイン
無料プランがあり、既存環境の変更をせずに使用できる唯一の企業
よく読まれているページ